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UGC とお客さまの投稿の扱い方 許可の取り方とステマ規制

お客さまが自分から投稿してくれた写真や感想は、会社が書くどんな文よりも信頼される材料です。ただし、勝手に使えば著作権や肖像の問題になり、選び方や頼み方しだいではステルスマーケティング規制にも触れます。このページでは、UGC を安心して紹介するための手順を説明します。

更新 2026/10/317 分で読めます

UGC とは

UGC は、User Generated Content の頭文字で、利用者が作った投稿のことです。企業の公式アカウントの文脈では、お客さまが自分の SNS に投稿した、商品の写真、来店の感想、使ってみた動画などを指します。用語の意味は UGC でも短くまとめています。

UGC が大事にされるのは、会社の外の人が、自分の言葉で語った体験だからです。会社が「おいしいです」と書くより、お客さまが「雨の日に寄ったら焼きたてだった」と書いたほうが、読む人には本当らしく届きます。公式アカウントでそれを紹介すれば、ほかのお客さまにとっての判断材料になり、投稿してくれたお客さまにとっても嬉しい出来事になります。

ただし、UGC はお客さまのものです。紹介する前に、権利と決まりの面から確かめることがあります。

使う前に確かめる 3 つのこと

確かめることなぜ要るか
投稿した本人の許可写真や動画、文章には、作った人の著作権がある
写っている人の了解本人以外の人の顔が写っていることがある
宣伝の依頼や見返りの有無会社が関わった投稿は、会社の広告として扱われることがある

投稿した本人の許可を取る

お客さまが撮った写真や動画、書いた文章には、撮った人、書いた人の著作権があります。SNS で公開されているからといって、会社が自由に使ってよいわけではありません。公式アカウントで紹介したいときは、投稿した本人に直接聞いて、許可をもらってから使います。

聞き方は、相手の投稿への返信や DM で、「この写真を公式アカウントで紹介してもよろしいでしょうか。お名前(アカウント名)も一緒に載せます」のように、どこで、どう使うかを具体的に伝えます。公式アカウントの投稿だけで使うのか、ホームページやチラシにも使うのかで、相手の判断は変わります。使う範囲を広げたくなったら、改めて聞きます。

写っている人の了解を確かめる

お客さまの写真に、本人以外の人、たとえば家族や友人、ほかのお客さまが写っていることがあります。投稿した本人が了解していても、写っている人が了解しているとは限りません。顔がはっきり写っているときは、その点も確かめるか、写っていない写真を選びます。子どもが写っているものは、特に慎重に扱います。

宣伝の依頼や見返りがないかを確かめる

会社が頼んで書いてもらった投稿や、見返りを渡して書いてもらった投稿は、お客さまの自主的な感想ではなく、会社の広告として扱われることがあります。これは次の節で説明するステルスマーケティング規制に関わります。

ステルスマーケティング規制との関係

令和 5 年 10 月 1 日から、広告であることを隠した表示、いわゆるステルスマーケティングは、景品表示法の違反になりました。規制の対象は、商品やサービスを提供する事業者、つまり広告主です。依頼を受けて投稿したインフルエンサーなどの第三者は、規制の対象ではありません。だからこそ、UGC を扱う会社の側が気をつける必要があります。

自主的な投稿なら、会社の表示にはならない

消費者庁の運用基準では、第三者の投稿が会社の表示になるかどうかは、会社が投稿の内容の決定に関わったかどうかで判断するとされています。お客さまが自分の意思で書いた感想を、会社が関わらずにそのまま紹介するなら、会社の表示とはされません。会社が主催する SNS のキャンペーンや懸賞に応募するために、お客さまが自分の意思に基づく内容で投稿する場合も、会社の表示とはされない例に挙げられています。キャンペーンの決まりは SNS キャンペーンと景品表示法の基本 で説明しています。

選び方と切り取り方に注意する

運用基準では、会社が第三者の投稿を自社のウェブサイトで使う場合でも、投稿を恣意的に抜き出さず、内容に手を加えず、そのまま引用するなら、会社の表示とはされないとしています。反対に、評判を良くする意見だけを抜き出しているのに、そのことが分からない形で載せたり、良い点と悪い点の両方が書かれた投稿から良い点だけを取り上げたりすると、会社の表示と評価されます。

実務に直すと、褒めている部分だけを切り取って紹介しないことです。紹介するなら投稿をそのまま見せるか、選んで載せていることが分かる形にします。

頼んだ投稿には「広告」「PR」を明示する

インフルエンサーに依頼した投稿や、商品を提供して書いてもらった投稿は、会社の表示になります。その場合は、「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった言葉や、「A 社から商品の提供を受けて投稿している」という文で、会社の表示であることが分かるようにする必要があります。運用基準では、大量のハッシュタグの中に「PR」を埋もれさせるような書き方は、分かりにくい表示の例に挙げられています。インフルエンサーとの関わり方は インフルエンサー でも触れています。

また、会社の表示にあたるインフルエンサーの投稿を、「お客さまの声」として紹介するのは避けます。「お客さまの声」と書けば、読む人は自主的な感想だと受け取るからです。

UGC が生まれやすくする

UGC は頼んで書いてもらうものではありませんが、生まれやすくする工夫はできます。

撮りたくなる場面を用意するのが一番の近道です。料理の盛り付け、商品の包み、店内の一角など、お客さまが思わず写真に撮りたくなるものがあれば、投稿は自然に増えます。自社のハッシュタグを決めて店内や商品に添えておくと、お客さまの投稿を見つけやすくなります。タグの作り方は ハッシュタグの使い方 で説明しています。投稿してくれた人にお礼を伝えることも大事です。公式アカウントから一言返信があるだけで、次も投稿しようと思ってもらえます。

投稿のお礼に割引などを渡すときは、内容に口を出さないことが前提です。運用基準では、レビューのお礼に次回の割引クーポンを配る場合でも、会社と購入者の間で投稿の内容についてやり取りが一切なく、購入者が自分の意思で内容を決めたと認められれば、会社の表示にはならないとされています。「良いことを書いてくれたらクーポン」のように、内容を条件にするのは避けます。

紹介するときの書き方

許可をもらって紹介するときは、次の点に気をつけます。

  1. 投稿した人のアカウント名を添え、誰の投稿かを分かるようにする
  2. 文や写真に手を加えない。切り抜きや色の加工もしない
  3. お礼の一言を添える
  4. 許可をもらったことを社内で記録しておく

4 つ目の記録は、あとで「その写真を使ってよいと言った覚えはない」と言われたときに、いつ、どの範囲で許可をもらったかを確かめるためのものです。担当者が替わっても分かるように、社内の誰もが見られる場所に残します。

SNS TOWN で UGC を扱うときは

SNS TOWN では、𝕏(エックス)のアカウントなら、作成画面から相手の投稿を引用して紹介できます。引用なら相手の投稿がそのままの形で表示されるので、切り取りや加工をせずに紹介できます。

許可をもらった写真は、本人の了解の範囲で 素材庫 に入れ、説明欄にどの範囲で使ってよいかを書いておくと、投稿を作るときに迷いません。紹介した投稿には 社内メモ を残せるので、「〇月〇日に DM で許可をもらった。公式アカウントの投稿のみ」のように書いておけば、ほかのメンバーにも伝わります。

お客さまに投稿してもらうきっかけを作りたいときは、キャンペーン を使えます。𝕏 でキーワードを含む返信を条件にした抽選やインスタントウィンを開けるので、応募の流れの中でお客さまの声が集まります。景品を付けるときは、キャンペーンの決まりも合わせて確かめてください。

よくある質問

公開されている投稿なら、許可なしで紹介してもいいですか

写真や文章には作った人の著作権があるので、公式アカウントで紹介するときは、投稿した本人に許可をもらってから使います。SNS の機能で相手の投稿をそのまま共有する場合と、写真を保存して自社の投稿として出す場合とでは、扱いが違う点にも注意してください。

許可は口頭でもらえば十分ですか

どこで、どう使うかを伝えたうえで、返信や DM のように文字で残る形でもらうと、あとで確かめられます。もらった許可は社内でも記録しておきます。

良い感想だけを選んで紹介するのはだめですか

良い感想を紹介すること自体が禁じられているわけではありません。ただ、評判を良くする意見だけを選んでいるのにそれが分からない形で載せたり、良い点と悪い点が書かれた投稿から良い点だけを切り取ったりすると、会社の表示と評価されます。投稿はそのままの形で紹介するのが安全です。

お礼に割引クーポンを渡してもいいですか

消費者庁の運用基準では、投稿の内容について会社とのやり取りが一切なく、お客さまが自分の意思で内容を決めたと認められれば、お礼のクーポンを配っても会社の表示にはならないとされています。内容を条件にしたり、書き方を指示したりするのは避けてください。

お客さまに頼んで書いてもらった投稿はどうなりますか

会社が内容の決定に関わった投稿は、会社の表示として扱われます。その場合は「広告」「PR」などの言葉で、会社の表示であることが分かるようにする必要があります。

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