なぜ決まりが要るのか
公式アカウントには、商品の質問、営業時間の確認、感想、苦情、取材の依頼、売り込みなど、さまざまな返信と DM が届きます。決まりがないと、担当者はそのつど「返すべきか」「どこまで書いてよいか」を考えることになり、時間がかかるうえに対応がぶれます。昨日は丁寧に返した質問に、今日は返さない、ということが起きると、見ている人は不公平だと感じます。
もう 1 つの理由は、担当者を守るためです。厳しい言葉を受け取ったとき、決まりがあれば「決まりに沿って対応した」と言えます。決まりがないと、担当者が 1 人で判断を背負い、言い返したり、謝りすぎたりして、かえって問題が大きくなります。
決まりは、全部の場合を書き尽くす必要はありません。 よく来る種類への答え方と、判断に迷ったときに誰に聞くかが決まっていれば、ほとんどの場面は回ります。
届くものを種類に分ける
まず、最近 1〜2 か月に届いた返信と DM を見返して、種類ごとに分けます。種類ごとに「返すか」「誰が返すか」「どこまで書くか」を決めると、決まりの骨組みができます。
| 種類 | 返すか | 返す人 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 商品・サービスの質問 | 必ず返す | 担当者 | 価格や在庫は変わるので、確かめてから書く |
| 営業日・予約の確認 | 必ず返す | 担当者 | 公開の返信には書いてよいことだけ書く |
| 感想・お礼 | いいねか短い返信 | 担当者 | 全部に長く返さなくてよい |
| 苦情・不具合の報告 | 必ず返す | 責任者に相談してから | 公開の場で事実関係を争わない |
| 個人情報が要る相談 | DM へ案内 | 担当者 | 公開の返信で住所や電話番号を聞かない |
| 取材・仕事の依頼 | DM かメールへ案内 | 責任者 | 公開の場で条件の話をしない |
| 売り込み・宣伝 | 返さない | 対応しない | 繰り返すならミュートかブロック |
| 誹謗中傷・荒らし | 返さない | 責任者が判断 | 記録を残す。報告の機能を使う |
表のうち「必ず返す」と「返さない」をはっきり分けておくのが大事です。迷うのは間の種類なので、そこだけ例を足していきます。
返す時間を決めて、外に見せる
返信と DM には、返す時間帯と、返すまでの目安を決めます。たとえば「平日 10 時〜18 時のあいだに、届いた日か翌営業日までに返す」のように書きます。担当者が兼務なら、1 日 2 回、昼と夕方にまとめて見る、と決めてしまうほうが続きます。
決めた時間は、プロフィールや固定した投稿に書いておくと、お客さまが待つ理由が分かります。夜や休みの日に返事がなくても、「営業時間外だから」と受け取ってもらえます。急ぎの用件の連絡先(電話や問い合わせフォーム)も一緒に書くと、SNS で急ぎの相談を受けて困ることが減ります。
言葉づかいを 1 つにそろえる
担当者が複数いるときは、言葉づかいをそろえます。です・ます調にするか、絵文字を使うか、会社名をどう名乗るか、お客さまをどう呼ぶか、といった点を短く書いておきます。よく使う返事(営業時間の案内、DM への誘導、お礼)は、そのまま使える文として用意しておくと、返す時間が減り、言い回しもそろいます。
ただし、同じ文をそのまま何十人にも返すと、機械的に見えます。定型の文は骨組みとして使い、相手の名前や質問の中身に合わせて 1 行足すのがよい使い方です。
公開の返信と DM の使い分け
公開の返信は、ほかの人も読みます。ほかの人の役にも立つ答え(営業時間、商品の使い方)は公開で返し、個人の事情が入る話(注文番号、住所、症状)は DM か問い合わせフォームに移します。𝕏(エックス)の自動化のルールも、個人情報が要るときは公開の投稿ではなく DM など秘密を保てる方法を使うよう求めています。
DM で受けた話を、本人の許可なく公開の返信に書かないことも決まりに入れておきます。「先日ご購入いただいた〇〇の件」と公開で書くだけで、その人が何を買ったかが周りに分かってしまいます。
苦情への返し方
苦情には、早く、短く、事実を確かめる姿勢で返します。最初の返信では、言い訳や反論をせず、「ご不便をおかけしています。状況を確かめたいので、DM で詳しく教えていただけますか」のように、受け止めたことと次にすることだけを書きます。
事実が分からないうちに全面的に謝ると、あとで事実が違ったときに困ります。逆に、事実を確かめる前に「そのようなことはありません」と書くと、強い反発を招きます。苦情の返事は担当者 1 人で決めず、責任者に見せてから出すと決めておくと安全です。苦情が広がって炎上しかけたときの動き方は 炎上を防ぐ・起きたときの対応 にまとめています。
返さないものを決める
返さないものを決めるのも、決まりの大事な部分です。売り込み、関係のない宣伝、明らかな荒らし、何度も同じ要求を繰り返す相手には、返さないと決めておきます。返さないことは無視ではなく、会社として対応しない判断です。
誹謗中傷や脅しにあたる投稿は、画面を保存して記録を残し、各 SNS の報告の機能を使います。言い返すと、やり取りがおすすめに載って広がることがあります。担当者が個人で抱え込まず、責任者に知らせる流れを決めておきます。
自動で返すときに守ること
返信や DM の一部を自動にすると、担当者の手間は減ります。ただし、自動で返すことには各 SNS の決まりがあります。𝕏 の 自動化のルール は、2026 年 10 月時点で次のように定めています。
| 守ること | 𝕏 の自動化のルールの考え方 |
|---|---|
| 頼まれた相手にだけ返す | キーワード検索に当たっただけの投稿へ自動で返すことは許されない。相手が自分の投稿に返信した、DM を送ってきた、など返事を受け取る意思を示した場合に限る |
| フォローは同意ではない | 相手がフォローしているだけでは、自動の返信を受け取る意思を示したことにならない |
| 止める手段を用意する | 自動の返信や DM を簡単に止められる方法を示し、止めたいという申し出にすぐ応じる |
| 元の投稿に返す | キャンペーンの自動返信は、相手の投稿への返信の形で出す |
| 同じ文を繰り返さない | 同じ内容の返信の繰り返しはスパムとして扱われる |
| いいねは自動にしない | 自動でいいねすることは禁じられている |
自動にしてよいのは、相手が返事を求めたときだけ、と覚えておくと判断を間違えません。自動化は、返事を早くするための道具であって、知らない人に声をかけるための道具ではありません。
SNS TOWN でできること
SNS TOWN の 自動リプライ は、この 𝕏 の決まりに合わせた作りです。投稿の本文に「「〇〇」というテキストを含むリプをくれた方には個別に返信させていただきます。」と書き、その投稿への返信のうち、〇〇を含むものにだけ返します。キーワード検索で見つけた知らない人の投稿には返しません。返す文は AI に書かせるか、決めておいた文(最大 5 つ)から順番かランダムに選ぶかを選べます。返す時間帯、1 日の上限、口調、書かないこと(例:値引きの約束、競合の名前)も設定に入れられ、送る前に人が確かめてから返す使い方もできます。対象は 𝕏 と Threads です。
自動 DM は、𝕏 の投稿への返信・いいね・リポストをきっかけに DM を送ります。DM の最後には必ず「今後このような DM が不要でしたら「停止」と返信してください。」の一文が入り、「停止」と返した人にはそのアカウントから二度と自動の DM を送りません。
よく使う返事の文は 定型文 に会社で共有して置けます。返信が承認待ちになったときは 通知 でメール・Slack・ブラウザに知らせます。設定の手順は 自動リプライの設定を作る と 自動 DM を送る にあります。
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無料で始めるよくある質問
全部の返信に返さないと失礼ですか
全部に返す必要はありません。質問や苦情のように返事を待っているものには必ず返し、感想やお礼にはいいねや短い一言で済ませる、と決めておけば十分です。決まりを守って続けることのほうが、たまに全部に長く返すより信頼につながります。
返信が来てから何時間以内に返すべきですか
一律の正解はありません。大事なのは、決めた目安を守ることと、その目安をプロフィールなどで見せておくことです。兼務の担当者なら、届いた日か翌営業日までに返す、という目安が続けやすいでしょう。
DM を受け付けない設定にしてもよいですか
受け付けなくても問題はありませんが、その場合は問い合わせの窓口(フォームや電話)をプロフィールに書いておきます。DM を開けると相談の入口が増える一方、売り込みや迷惑な DM も増えます。対応できる人数で決めます。
自動で返信すると、アカウントが止められることはありますか
𝕏 は、頼まれていない相手への自動返信や、同じ文の繰り返しを禁じていて、守らないと検索からの除外や凍結の対象になることがあります。相手が返事を求めたときにだけ返し、止める手段を用意し、同じ文を繰り返さなければ、決まりの範囲で使えます。
苦情を消したり、非表示にしたりしてもよいですか
誹謗中傷や個人情報を含む投稿は、各 SNS の機能で非表示や報告をして構いません。ただし、正当な苦情を消すと「都合の悪い声を消した」と受け取られ、かえって広がることがあります。まず返事をして、事実を確かめる姿勢を見せるほうが安全です。
決まりはどこに書いておけばよいですか
担当者全員が見られる場所に 1 つだけ置きます。社内の運用ルールの中に「返信・DM」の節を作るのがおすすめです。運用ルール全体の作り方は 運用ルール・ガイドラインの作り方 で説明しています。
