レポートは「次に何をするか」を決めるためのもの
月次レポートの役割は、先月の結果を残すことと、来月に何をするかを読む人と合意することです。数字をたくさん並べても、読む人が「それで、どうするのか」を判断できなければ、レポートは読まれなくなります。1 枚目だけ読めば、結果と来月の方針が分かる形を目指します。
もう 1 つ大事なのは、毎月同じ形で作ることです。項目と並びが毎月同じなら、読む人は前の月と比べながら読めますし、作る人も前の月のファイルを複製して数字を入れ替えるだけで済みます。
入れる項目
レポートの項目は、運用の目的から決めます。目的と目標にする数字の決め方は 目標と KPI の決め方 で説明しています。中小企業やお店の公式アカウントなら、次の 6 つで足ります。
| 項目 | 中身 | 目安の分量 |
|---|---|---|
| 1. まとめ | 今月の結果を 3 行で。目標に届いたか、何が効いたか、来月何をするか | 3 行 |
| 2. 主な数字 | 目標にしている数字を前月・前年同月と並べる | 表 1 つ |
| 3. よかった投稿 | 反応が多かった投稿 3 本と、効いた理由 | 3 本 |
| 4. 振るわなかった投稿 | 反応が少なかった投稿 2〜3 本と、考えられる理由 | 2〜3 本 |
| 5. 出来事 | キャンペーン、苦情、メディアへの掲載など数字に影響したこと | 数行 |
| 6. 来月やること | 変えることを 1〜3 つ | 1〜3 つ |
このうち、1 と 6 が読む人にとって一番大事な部分です。2〜5 は、その結論の根拠として置きます。
主な数字の並べ方
数字は、目標にしているものを 3〜5 個に絞って、前月と前年同月を横に並べます。前年同月の数字があると、季節による増減と、運用の工夫による増減を分けて読めます。数字の意味と見る順番は SNS 分析の基本 で整理しています。
| 数字 | 今月 | 前月 | 前月との差 |
|---|---|---|---|
| フォロワー数 | 1,240 | 1,180 | +60 |
| 表示回数 | 48,000 | 41,000 | +7,000 |
| 反応の数 | 1,150 | 1,020 | +130 |
| リンクが押された数 | 210 | 160 | +50 |
上の表は並べ方の例で、数字は架空のものです。エンゲージメント率を入れる場合は、計算式をレポートの下に 1 行書いておきます。計算式によって値が変わるので、読む人が誤解しないためです。出し方は エンゲージメント率の計算と読み方 にまとめています。
所見の書き方
所見は、事実 → 理由の見立て → 次の行動の順で書きます。「反応が増えた」だけでは事実の報告で終わってしまいます。「手元の写真の投稿 3 本が上位に入った。作業の途中を見せると返信が増える、と考えられる。来月は手元の写真を週 1 本に増やす」のように、次の行動まで書きます。
理由はあくまで見立てなので、言い切らずに「考えられる」「とみられる」と書きます。来月その変更を試して、本当に効いたかを翌月のレポートで確かめる、という流れになります。所見は 1 つの事実に 1 つの行動と決めておくと、長くなりすぎません。
振るわなかった投稿も、隠さずに書きます。何が効かなかったかの記録は、同じ失敗を繰り返さないための材料になります。担当者を責める材料にしないことも、社内のレポートでは大事です。
数字を集める手間を減らす
レポートで一番時間がかかるのは、数字を集める作業です。SNS ごとに分析画面を開き、数字を書き写していると、それだけで何時間もかかります。分析画面から CSV を書き出せる場合は、毎月同じ表計算ソフトのファイルに貼り付け、集計の式を組んでおくと、2 か月目からは貼り付けるだけで済みます。
リンクを押した数は、SNS の分析画面より、リンクに印を付けてホームページ側で数えるほうが、問い合わせや購入までつなげて見られます。方法は UTM と短縮 URL で成果を測る で説明しています。
社内向けと取引先向けで変えること
社内向けのレポートは、短く、次の行動を中心にします。取引先に出すレポート(運用代行をしている場合など)は、同じ型に加えて、その月に出した投稿の一覧と、契約で約束した本数や作業が守られたかを入れます。取引先は運用の中身を毎日見ていないので、何をしたかが見える一覧があると安心します。運用代行の進め方は 運用代行に頼むか自社でやるか で扱っています。
1 枚目の書き方の例
まとめの 3 行は、読む人が最初に目にする部分です。数字と、その意味と、次の行動を 1 行ずつ書きます。たとえば、ある花屋の 11 月のまとめなら、次のような書き方になります。
上の例の数字は架空のものです。ここで大事なのは、3 行目が「来月やること」になっていることです。1 行目と 2 行目だけでは、読む人は「良かったですね」で終わってしまいます。3 行目があることで、読む人は方針に賛成するか、別の案を出すかを判断できます。
まとめの下には、目標にしている数字の表を置き、その下に上位と下位の投稿を並べます。投稿は本文の書き出しと画像の小さな写しがあれば、読む人がどの投稿か思い出せます。出来事の欄には、キャンペーンや苦情、取材など、数字が大きく動いた理由になりそうなことを日付と一緒に書いておくと、翌年同じ月のレポートを作るときにも役立ちます。
SNS TOWN でできること
SNS TOWN の 分析 では、つないだ 𝕏(エックス)・Instagram・Facebook ページ・YouTube のアカウントについて、フォロワーと反応の折れ線を期間ごとに前の期間と比べて見られます。投稿ごとの表示・再生・いいね・リポスト・返信の表は CSV に書き出せるので、レポート用の表計算ソフトのファイルに毎月貼り付けられます。
出した投稿の一覧は、投稿の画面から CSV で書き出せます。社内メモとタグ を付けておくと、CSV にも一緒に入るので、「キャンペーン」「新商品」などのタグで投稿を分けて、テーマごとの結果を並べられます。本文の URL を 短縮リンク にしておくと、投稿のページに、そのリンクが押された数が出ます。
複数の会社・ブランドを運用している場合は、会社・ブランド ごとに分析とメンバーが分かれているので、取引先ごとのレポートも混ざらずに作れます。
7 日間、無料で試せます。クレジットカードの登録は要りません。
無料で始めるよくある質問
レポートは何枚くらいにすればよいですか
1 枚目に結論と来月やることをまとめ、全体で 2〜4 枚に収めるのが目安です。読む人が 1 枚目だけで判断できれば、残りは根拠として必要なときに読んでもらえば十分です。
グラフは入れたほうがよいですか
フォロワーや表示回数の推移のように、時間による変化を見せたいときはグラフが分かりやすくなります。前月と今月の比較だけなら、表のほうが正確に読めます。グラフを入れる場合も、毎月同じ形にします。
数字が下がった月は、どう書けばよいですか
下がった事実を隠さず書き、考えられる理由と、来月試すことを添えます。季節の影響なら前年同月と比べて示し、運用の問題なら変えることを具体的に書きます。下がった月の書き方で、読む人の信頼は大きく変わります。
何日に作ればよいですか
出した投稿の数字は、出してから数日は増え続けます。月末に出した投稿の数字が落ち着くよう、翌月の 5〜7 日ごろに作ると、前の月の数字がほぼ固まった状態で比べられます。
毎月作るのが大変です。四半期ごとでもよいですか
運用が安定していれば、四半期ごとの詳しいレポートと、毎月の 3 行のまとめを組み合わせる方法もあります。ただし、毎月の 3 行には必ず「来月やること」を入れて、改善の回数を減らさないようにします。
取引先に出すレポートに、反応が少なかった投稿も載せるべきですか
載せるのがおすすめです。うまくいかなかった投稿と、その理由の見立て、次に変えることが書いてあると、取引先は運用がきちんと見直されていると受け取ります。良い投稿だけを並べたレポートは、かえって中身を疑われることがあります。
レポートの数字は、SNS ごとに分けたほうがよいですか
分けて書くのが基本です。SNS ごとに数えているものが違うので、合計すると意味がぼやけます。全体の傾向を 1 行で書き、その下に SNS ごとの表を並べると、読む人は全体と内訳の両方をつかめます。
